発展テラヘルツ

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近年,光と電波の境界領域にあるテラヘルツ(1 THz
=1012 Hz)波が注目を集めている。特に,0.1~10
THz(波数にして 3.3~333 cm-1 )の周波数領域は
1990 年代に入るとテラヘルツ領域と呼ばれるように
なった。この領域は,従来の遠赤外からミリ波にかけて
の電磁波領域と重なり,この領域の電磁波技術の開発は
立ち遅れ,これまで産業的にあまり利用されることはな
かった。したがって,この周波数領域は未開拓電磁波領
域と呼ばれている。1990 年代初頭に,100 フェムト秒
(1 fs=10-15 s)以下の光パルスを発振するレーザーが
市販され,様々な研究に手軽に応用できるようになっ
た。その一つとして,半導体にフェムト秒の光パルスを
照射して,パルス状のテラヘルツ波テラヘルツパルス
波)の発生や検出を行う研究が世界中で精力的に展開さ
れている1)2)。これにより,遠赤外からミリ波にかけて
の電磁波技術の新しい分野が開かれている。その中で近
年,テラヘルツ時間領域分光法(THz time domain
spectroscopy, THz TDS)という新しい分光法が登場
してきた。その応用の可能性は,材料分析分野,食品分
野,農業分野,セキュリティー分野,バイオテクノロ
ジー分野,医用分野など多岐にわたると考えられてお
り,今後の発展が期待されている。

一部ではすでにテラヘルツ水などの応用した製品など取り入れているところも多い。

THz TDS を紹介するとともに,将来の可能性を含めなが
ら,その応用についても展望する。

どちらにせよ今後の発展が楽しみである。

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